藤井風『青春病』の歌詞の意味について徹底考察!青春を断ち切る葛藤を描いた曲?

藤井風

YouTubeへの動画投稿で頭角を現し、2020年1月24日にデビューを果たした期待の新人シンガーソングライターの「藤井風」さん。

ホンダのCMに起用された『きらり』は大ヒットし、その勢いは未だ止まることがありません。

藤井風『青春病』の歌詞の意味について徹底考察!青春を断ち切る葛藤を描いた歌

2020年12月11日にリリースしたシングル「青春病EP」に収録されている『青春病』の歌詞に込められた意味を徹底考察していきます!

ノスタルジーな青春の姿

部活に打ち込んだり、恋をしたり、受験をしたりと、人生の大きな山場が多い青春時代

それは誰にとっても甘くも苦い過去でしょう。

そんな青春時代は年を取れば取るほど、辛かった経験も楽しかった経験も美化されていきます。

青春という長い人生においてあまりにも短い時間。

その儚さの虜になり、大人になってからも青春時代の気持ちから抜け出せないという方も少なくないでしょう。

この楽曲はそれを「青春病」とし、否定するでもなく肯定するでもなく、優しく背中を押してくれます。

『青春病』の歌詞の意味

「青春」という名の病

青春の病に侵され 儚いものばかり求めて

いつの日か粉になって散るだけ

青春はどどめ色 青春にサヨナラを            出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

冒頭から何度も繰り返される「青春」という言葉。

この楽曲において「青春」は「病」だと言っているのです。

振り返ってみると、辛い経験や悲しい経験もむしろ輝いて見えてしまう青春時代。

だからこそ「戻りたい」と思ってしまいますが、青春にはいつか必ず「終わり」が来るのです

青春と言えば、鮮やかなブルーや爽やかなグリーンなどをイメージカラーとして想像する人が多いと思いますが、ここでは紫がかった色で主に赤紫から黒紫を示す「どどめ色」と表現しています。

過ぎ去った過去にはそれほど魅力が無いということを表しているのでしょうか?

そして、最後に青春に別れを告げようとします。

青春を断ち切れない葛藤

ヤメた あんなことあの日でもうヤメた と思ってた でも違った

僕は自分が思うほど強くはなかった

ムリだ 断ち切ってしまうなんてムリだ と思ってた でも違った

僕は自分が思うほど弱くはなかった           出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

「あんなこと」とはおそらく青春時代のことで、自分では青春を断ち切ったつもりでいたものの、実はその強さがなく、未だに過去に浸ったままでいることを歌っているのでしょう。

青春という時代から卒業しようとしながらも、まだ若者でいたい葛藤が描かれています

抜け出そうと、もがく主人公

君の声が 君の声が 頭かすめては焦る

こんなままじゃ こんなままじゃ 僕はここで息絶える

止まることなく走り続けてきた

本当はそんな風に思いたいだけだった

ちょっと進んでまたちょっと下がっては

気づけばもう暗い空                出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

ここで「君」が出てきます。

この「君」というのが恋人なのか友人なのかについては言及されていませんが、主人公が好意を持っていることは間違いありません。

「ここで息絶える」というのは、過去に囚われて抜け出せなくなってしまっことを表していると考えられます。

運動

止まらずに走り続けてきたと思っていた主人公ですが、実はあまり進めていなかったことに気が付きます。

これは、「青春時代を経て今まで止まることなく成長していたつもりだったけど、実際はそうでもなかった」という後悔の表れでしょう。

焦燥感に駆られ、もがいてきたつもりだったけれど、気づいたら歳を重ね、青春時代は終わっていたようです。

青春が終わったら

青春の病に侵され 儚いものばかり求めて

いつの日か粉になって散るだけ

青春はどどめ色 青春にサヨナラを

そうか 結局は皆つながってるから

寂しいよね 苦しいよね

なんて 自分をなだめてるヒマなんて無かった    出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

サビから二番にかけては主人公が現実を見始めます。

「皆つながってる」とは、かつて青春を共にし今は別の道にいるけれど、関係はつながり続けているから「寂しい」と思うことはなかった、気づかなかったという意味でしょう。

しかし、今自身の感情と向き合い始めています

変わりだす主人公

君の声が 君の声が 僕の中で叫びだす

耳をすませば 耳をすませば 何もかもがよみがえる

止まることなく走り続けてゆけ

何かが僕にいつでも急かすけど

どこへ向かって走り続けんだっけ

気付けばまた明るい空               出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

1番では頭をかすめていた「君の声」が大きくなります。

これは、主人公の青春への思いが強くなっていることを表しています。

自分の中の何かに突き動かされて、前に進むべきだと分かっているけれど、どこに進んでいいかわからない、そんな状態が続いていることに対して疑問を抱く日々を送っているのでしょう。

ここでは「過去」「未来」もどうしたらいいのか分からなくなってしまった主人公の葛藤が描かれています。

自分なりの青春

無上の水面が波立てば 溜息交じりの朝焼けが

いつかは消えゆく身であれば こだわらせるな罰当たりが  出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

「無常」という言葉の通り、青春は「永遠」ではないことを主人公はやっと受け入れたのでしょう。

そして今を生きずに、過去や未来にこだわるのは「罰当たりではないのか?」と語りかけています。

青春の終焉

切れど切れど纏わりつく泥の渦に生きてる

この体は先の見えない熱を持て余してる

野ざらしにされた場所でただ漂う獣に

心奪われたことなど一度たりと無いのに

青春のきらめきの中に 永遠の光を見ないで

いつの日か粉になって知るだけ 青春の儚さを      出典: 青春病/作詞:藤井風 作曲:藤井風

「泥の渦」というのは過去に囚われている様子を例えています。

それと同時にやりたいことも見つからず、若さ故のエネルギーだけを燻ぶらせて葛藤している。

つまり未来が見えないまま、何もできずにいるのです。

まるで行き場を失った獣のように、当てもなく生きている。

そして最後に、「青春」はいつか消えてしまう儚いものだけれど、それに囚われず前を向いて進んでいくべきだと、この曲は私たちに教えてくれています。

まとめ

藤井風

藤井風の『青春病』の歌詞について考察してみました!

永遠ではないからこそ、その美しさに囚われ抜け出せなくなってしまう「青春」という時間。

しかし、藤井風はこの楽曲を通して「青春より素晴らしい未来がある。だから、過去を受け入れて前に進もう」、そう伝えているのではないでしょうか?

 

 

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