YOASOBI『ツバメ』の歌詞に込められた意味は?原作小説も交えて徹底考察!

ボーカロイドプロデューサーのAyaseとシンガーソングライターのikura(幾田りら)による2人組音楽ユニット「YOASOBI」。

「小説を原作に音楽を作り出す」をコンセプトに『夜に駆ける』で一躍有名になった令和のトップアーティストです!

YOASOBI『ツバメ』の歌詞に込められた意味は?原作小説も交えて徹底考察!

NHKの子供向けSDGs番組シリーズ「ひろがれ!いろとりどり」のテーマソングとして作成された『ツバメ』の歌詞に込められた意味について、原作小説でもある「小さなツバメの大きな夢」/著:乙月ななの内容も織り交ぜながら徹底考察をしていきます!

原作小説「小さなツバメの大きな夢」の世界観

NHKの子供向けSDGs番組「ひろがれ!いろとりどり」のテーマソングを作成するにあたって開催されたプロジェクト「YOASOBIとつくる未来のうた」。

「ともに生きる」をテーマに10代の若者から応募された700を超える作品の中から見事グランプリに輝いたのが、乙月ななさん(15才)作「小さなツバメの大きな夢」です。

番組の題材がSDGsで、プロジェクトの内容も「ともに生きる」だったこともあり、小説はもちろん楽曲の内容もSDGsの考え方が基になっています。

グランプリに輝いた原作小説の作者・乙月ななさんは、このプロジェクトに応募しようと思ったきっかけや小説への思いをコメントしています。

今年高校生になって、何か新たな挑戦をしてみたいと思っていたところに「YOASOBIとつくる 未来のうた」の企画を知りました。YOASOBIは大好きなユニットですし、趣味で小説を書いていたので、YOASOBIのお二人に自分の作品を読んでいただけたらいいな、と思って応募しました。

SDGsについては、学校の探究の授業で取り組んでいて、身近にある問題として捉えていたので、今回の物語を書くにあたっても、特に身構えることはありませんでした。まず、陸の問題、海の問題、いろいろな課題を網羅できる題材を考えるうちに、広い地域を移動するツバメを主人公にすることを思いつき、そこから真っ先に思い浮かんだのが、ツバメが登場する『幸福な王子』の物語でした。SDGsの目指す「全員平等に」という理想がこの物語の中に表れていると思いました。ただ、幸福な王子のように恵まれている一部の人が私財を投じるだけではSDGsの目標は実現しません。何の力も持たない人でも、少しでも目標の実現に向けて動くことが大事だと思います。小さな存在であるツバメが、指示を出してくれる幸福な王子がいなくても、宝石も何も持っていなくても、自分にできることをしよう、と自主的に動く姿を通して、そのメッセージを描きたいと思いました。

YOASOBIとつくる 未来のうた | ひろがれ!いろとりどり (nhk.or.jp)

「小さなツバメの大きな夢」のあらすじ

まず、原作小説を読んでいない方向けに、物語のあらすじを簡単にご紹介します。

長い旅の末、日本に到着したツバメの「僕」。

巣を作った児童館で子供たちに温かく迎え入れられます。

しかしある日、僕は巣を壊されて人間が嫌いになったツバメに出会います。

どうにか人間と共存できないか悩む僕の前に、貧乏な親子が現れます。

男の子は『幸福な王子』を読みながら、「僕らの所にも、きっとツバメさんが助けに来てくれるよ!」と目を輝かせて言います。

その姿を見た僕は仲間と共にこの親子をなんとか笑顔にできないか計画を練り始めます...。

『ツバメ』の歌詞に込められた意味

1番

煌めく水面の上を 夢中で夢中で風切り翔る

翼をはためかせて あの街へ行こう 海を越えて

楽曲は、1羽のツバメが海を渡る疾走感のあるシーンから始まります。

渡り鳥であるツバメは、冬は比較的気候が穏やかな台湾やフィリピンで越冬し、春になると数千キロの海を渡り日本に戻ってきます。

主人公であるツバメは、今まさに日本に向けて飛び立とうとしています。

僕はそう小さなツバメ 辿り着いた街で触れた

楽しそうな人の声 悲しみに暮れる仲間の声

みんなそれぞれ違う暮らしの形 守りたくて気付かないうちに

傷付け合ってしまうのはなぜ 同じ空の下で

無事に日本に着いたツバメは、住処のある児童館へと向かいます。

毎年過ごしていた巣に戻って来たツバメを、児童館の子供たちや職員は温かく迎え入れてくれます。

しかし昨今では糞の落下などの問題により、人間が巣を壊してしまうケースも少なくありません。

僕は、そんな人間の被害に遭い、人間を嫌うようになってしまったツバメと出会います。

そんな彼を見て、お互いに傷付け合う今の状況に、どうにか共存できないかツバメは悩みます。

僕らは色とりどりの命と この場所で共に生きている

それぞれ人も草木も花も鳥も 肩寄せ合いながら 僕らは求めるもの

描いている未来も違うけれど 手と手を取り合えたなら

きっと笑い合える日が来るから 僕にはいま何ができるかな

多種多様であるからこそ生まれる争いに終止符を打ち、どうすれば笑いあえるのか。

そのために「僕は何ができるのか」。

2番

誰かが手に入れた豊かさの裏で 帰る場所を奪われた仲間

本当は彼も寄り添い合って 生きていたいだけなのに

1番で主人公が出会った、住処を奪われ人間嫌いになってしまったツバメ。

そんな彼も今までは人間のそばで暮らして生きていたわけで、嫌いたくて嫌いになった訳では無いのです。

人間関係にしろ、地球環境にしろ、誰かが幸せになれば誰かが不幸になるのは世の常。

何とか寄り添い合えないだろうかと悩む2羽は、あらすじでもご紹介した親子に出会います。

悲しい気持ちに飲み込まれて 心が黒く染まりかけても

許すことで認めることで 僕らは繋がり合える

人間を憎悪していたもう1羽のツバメですが、貧しい親子を笑顔にするために主人公と協力することになります。

沢山の仲間を連れ親子の家に行き、幸せの花言葉を持つ花をそっと窓辺に置き、親子に見えるように大きなハートを空に描いて見せるのでした。

目の前で起こった信じられない光景に、男の子は満面の笑みを浮かべます。

憎み合うのではなく、許し合うことで問題解決につながることに2羽は気付きます。

僕らにいまできること それだけで全てが変わらなくたって

誰かの1日にほら 少しだけ鮮やかな彩りを

輝く宝石だとか 金箔ではないけれど

こんな風に世界中が ささやかな愛で溢れたなら 何かが変わるはずさ

同じ空の下いつかきっと それが小さな僕の大きな夢

世の中にある様々な問題は、私たち一人がちょっと頑張っただけでは変わりません。

しかし物語の最後にツバメが起こした行動のように、ほんの少しの優しさがきっといつか世界を変えてくれる。

そんなメッセージがこの楽曲には込められているのではないでしょうか。

まとめ

YOASOBIの『ツバメ』の歌詞に込められた意味について掘り下げてみました。

終始SDGsの考え方が入っていて、たった1つの楽曲なのに、今の世界の状況や未来のことについても考えさせられる楽曲ですね。

また原作小説「小さなツバメの大きな夢」も、これからの未来を担う15才の若い視点でSDGsを捉えているので、より考えを深めることができるので、読んだことが無い方は是非読んでみてはいかがでしょうか。

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